2010年は、各社からスマートフォンやタブレットPCが多数発売され、色々な電子書籍サービスも発表されました。年末にはGoogle TVが米国で開始され、Apple TVとの競争が話題になっています。2011年は、電子書籍やインターネットTV等のメディア変革の動きが更に激しくなってくるのではないでしょうか。

スマートフォン、タブレットPCは、iPhone、iPadに対抗して、各種Andoroid端末などが各社から発売され、普及が拡大されようとしています。現在のWebの利用率はパソコンと携帯電話が多く、スマートフォンはまだ少ないのですが、これからどんどん増えてきそうですね。

電子書籍端末は、Appleに対抗して、AmazonのKindle、シャープのGALAPAGOS、ソニーのReaderなども出てきて、競争が激しくなっています。しかし、米国では電子書籍の普及がかなり拡大しているのですが、日本ではコンテンツ不足や書籍流通慣行のこともあって、なかなか普及が進みません。今年はどこまで拡大するんでしょうね。私は、書籍は紙で読むのが好きなので、まだなかなか電子書籍を利用したいとは思えないのですが、日本人にはそのような傾向もあるのかも知れません。

米国では、GoogleがGoogle eBooksという電子書籍サービスを開始しました。どの端末でも読めるようにするオープン化が特徴です。自社の端末に囲い込みたい他社とどちらが勝つか見ものです。

Googleは、インターネットTVでも、2010年12月にGoogle TVというのを米国で開始しました。インターネットTVには大きく分けてVOD(ビデオ・オン・デマンド)とTV放送がありますが、Google TVはTV放送の指向が強く、TVとインターネットをシームレスに融合しようという方向です。Apple TVとGoogle TVの競争が話題になっていますが、Apple TVはどちらかというとVODで、Google TVとはあまり競合しないかも知れません。

日本のインターネットTVは、アクトビラ、ひかりTVなどのIP TV(IP放送)というのがあります。私の家のTVにもIP TVの機能がついていました。VODやスカパーなどがインターネット回線で見られるようです。米国では、既に4大テレビ局がインターネットでも番組を提供していて、インターネットテレビが普及していますが、日本では、地方局の死活問題やNHK受信料などの問題もあってなかなか難しいようです。今年はどうなっていくでしょうか。

2010年末になって、面白いものが出てきました。Kinectです。XBOX360のUSBデバイスで、カメラ、深度センサー、マルチアレイマイクロフォン、プロセッサを内蔵していて、プレイヤーの位置、動き、声、顔を認識するというものです。

何が面白いかというと、これに目をつけたユーザーがあっという間にこれをハックして、パソコンに繋いで使えるようにしてしまいました。何千万円もするようなモーションキャプチャシステムと同じようなことが、低コストのゲームデバイスでできてしまうので、世界中のユーザーの手によって色々なものが作られています。

YouTubeやニコニコ動画で”kinect”を検索すると面白い映像が色々出てきます。3DソフトMikuMikuDanceに繋いでモーションキャプチャで3D PVを作ったり、パソコンのUIにしてみたり、HMDと組み合わせたり。近いうちに、映画のマイノリティ・リポート、アニメの電脳コイル、.hackみたいな世界が身近に実現してしまうかも知れませんね。

このように、今年はメディアやそのデバイスが色々と変わる年になりそうな気がします。Webの仕事も、これらのメディアやデバイスの変革に対応して色々と考えていく必要があるのではと感じました。

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2011.01.13|Murakami

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